合気道を通した海外協力

私のよく存じている合気道家の方が、国際協力事業段団(JICA)のシニア海外ボアランティア隊員として、近々カンボジアへ派遣されることになった。派遣期間は2年である。思い起こせば1年前、当武道館で一緒に稽古をし、一緒に指導もして頂いた青木氏が同じようにシニア海外ボランティア隊員として、ラオスへ行くと言い出した時もびっくりしたのだが、また今年も同じことを味わうとは思わなかった。
お二方とも私から見れば人生の先輩であり、公私諸事情もあったことと思うが、それを乗り越えての決意であったと推察される。改めてその高い克己心と志に敬意をはらいたい。そしてこういう志を持つ方々に知り合うことができてよかったと思う。合気道をやっていてよかった。
織物の錦繍の美を詠う話の一節を聞いたことがある。機を織るに際してはまず経糸を決める。これは志として自分が向う道を定めることと同じで、これに横糸を入れていかなければ織物にはならない。この横糸こそが不断の継続であり、この2つがお互いに交錯し合いながらこつこつと努力を積み重ねることで、美しい織物を生み出すというお話である。
お二方ともこれを合気道を通じて実践され、さらに外国に地で行われようとしている。これは大変立派なことではないでしょうか。東南アジアの皆さんにぜひ日本の文化を伝え、日本の心という経糸に東南アジアの皆さんの横糸を入れて美しい織物を作って頂きたいと願っております。


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