カンボジア合気道訪問記

私は、3月20日~26日まで5泊7日、永年勤続20年特別休暇を利用して、JICAシニアボランティア隊員として、カンボジアへ合気道の基盤作り、指導にご活躍中の工藤氏(東北大学合気道部OB、新光証券合気道部)の応援に行って参りました。今回は、カンボジアの様子、合気道事情などを織り交ぜてご紹介したいと思います。

3月20日(日)
10:00 成田空港を出発。ベトナム航空にてホーチミンを経由し、18:05 カンボジア プノンペン ポチェントン空港に到着。工藤氏、現地指導者ラブート氏に同空港にて歓迎を受けました。
ラブート氏の車でそのままメコン川に通じるトンレサップ川沿岸のカンボジア料理店に入り、会食後、工藤氏宅に到着しました。

現地車のほとんどは日本車(主にトヨタ車)の中古車が走っておりましたが、それよりもバイクが主流で2人~4人乗りで走るバイクが車の前後左右を駆け抜けておりました。車の脇をバイクが走るという感じではなく、バイクの群れの中を車がかき分けて走っているという感じで、人の多さと合わせて、はじめて見る光景に面を食らいました。

3月21日(月)
工藤氏宅の目前には、メコン川につながるバサック川が広がり、大きく蛇行しゆったりと流れる川の様子を見ることができます。アパートメントの敷地内にはプールやテニスコートもあり、ちょっとしたリゾートにような雰囲気ですが、敷地の周りは塀で囲まれ、24時間監視体制の守衛に守られておりました。朝、目が覚めてはじめて気が付きました。

この日は稽古がなく、プノンペン市内をラブート氏、工藤氏に案内して頂きました。

①独立記念塔
 フランス植民地からの独立記念に建造された塔で、凱旋門と同じようにこの塔を中心として時計周りに東西南北に伸びる道路から入る車、バイクが交錯して進路変更している。
②王宮
 当地の文化を感じさせる、日本にはないとてもきれいな建造物。
③シルバーパコダ
 王宮に隣接する寺院。
④国立博物館
 赤いクメール様式の建造物。彫刻や仏像など、アンコールワットの一部を垣間見えたような気がした。
⑤ワットプノン
 市内の歴史的な寺院。丘の上にあったが、下が公園となっていて、ゾウやサルが目を引いた。貧しそうな幼い女の子が赤ん坊を抱いて、恵んでほしいと近づいて来た時は、胸にこみ上げるものがあった。
⑥セントラルマーケット
 家電製品から食材まで何でも揃うマーケット。日本の市場よりもごった返していた。髭剃りを忘れたので購入。
⑦トゥールスレン博物館
 ポルポト政権時代の残虐的行為を紹介する博物館。もと刑務所らしい(拷問所と言ったほうがいいかも)

3月22日(火)
午前中は、工藤氏の案内でカンボジアJICA OFFICEを見学し、その隣のマッサージ屋でタイ式マッサージに挑戦しました。うわさで聞くほど痛くなく、安価で体の裏表すべてをほぐしてくれるので、私は日本のマッサージより気に入りました。

夕方より、市内のバクセイ・チャムクロングクラブ道場にて工藤氏に代わり稽古指導させて頂きました。
日本の真夏と同じく30度以上の気温に汗が吹き出ましたが、1人1人回るように稽古し、カタコトの英語と身振りだけでもうちとけるのが早く、楽しく稽古ができました。合気道ならではのひたしみ方ですね。とても楽しかった。

3月23日(水)
午後から、市内から車で30分くらい郊外にある、アーク・トゥール・クラサング道場にて稽古指導をさせて頂きました。
乾季で乾ききった広大な畑?の中にできた立派な道場でした。小学生くらいの子供も数人おりました。ここまで足を運ぶのも大変だろうと思いましたが、皆さん一生懸命稽古に励んでおりました。

稽古後、一旦アパートメントに戻り、シャワーを浴びて今度はアパートメント階下の道場、バサック道場で稽古をしました。アパートメント内の日本人の学生も学んでおり、あまり日本と変わらない雰囲気で稽古ができました。

3月24日(木)
ずいぶんと慣れてきたので、午前中より1人でバイクタクシーを乗りついで市内めぐりをしてみました。

午後から、アーク・トゥール・クラサング道場での2回目の稽古を行いました。この頃になるとずいぶんと気温にも慣れてきましたが、私が一人で工藤氏宅のミネラルウォーターを飲み干しておりました。皆さん、汗をかいている様子もなく平然とやっているように見えるのがすごい。

稽古後、一旦アパートメントに戻り、バクセイ・チャムクロングクラブ道場での2回目の稽古を行いました。この頃までくると、腰まわりがとても重たくなっていましたが、稽古は楽しかった。

3月25日(金)
最終日となりましたが、前日夜までラブート氏が道場再開に尽力して下さり、アーク・プレック・アンチャン道場での稽古指導がかないました。市郊外、車で40分くらいのところですが、近くに高校があるとのことで、高校生が十数人おり、稽古直前まで、ラブート氏の奥様、稽古生である高校生も皆で手伝いながら、再開準備をしておりました。

私はこの道場での稽古指導を最後に、訪問目的の全日程を終えましたが、工藤氏が指導する4ヶ所すべての道場で計6回の稽古をすることができました。皆さんに暖かく迎えて下さり、気持ちよく稽古ができました。町並みや食事など至る所で、日本とは違った異文化に触れることができて楽しかったのですが、合気道を通じて肌で触れ合い、すぐにひたしくなれるところは、日本でのものと何ら変わることはなく、工藤氏が合気道の良さを正確にカンボジアの地に伝えていらっしゃることがよく判りました。

工藤氏は、あまり口にはされませんでしたが、アパートメントでTシャツ姿でくつろいでいる時に、腰のあたりに貼っているシップ薬がちらついて見えていたのは、決して楽な活動ではないことを物語っていると思いました。数日稽古した私でさえ、腰が痛くなりましたから。。。

私は、工藤氏宅のミネラルウォーターを飲み干し、最終の稽古を終えた後に再び、タイ式マッサージで体調を整えて、ラブート氏に空港まで見送られ、プノンペンを後にし、3月26日朝、無事成田に帰還しました。

とても有意義で楽しい旅でした。お世話になりました工藤氏をはじめラブート氏、カンボジア合気道クラブの皆様には、あらためて感謝致します。ぜひカンボジアの地で合気道が栄えますことをお祈りし、工藤氏には元気で日本で再会できますことを楽しみにしております。

幸徳会の皆様には、簡単にご報告しましたが、改めまして「カンボジア合気道訪問記」と題して掲載させて頂きます。
尚、訪問中に摘まみ撮りしました写真を別途ホームページ内リンクにて掲載致しますので、お楽しみ下さい。

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コメント: 1
  • #1

    西村 純一 (金曜日, 18 5月 2018 14:34)

    初めまして。合気道の経験者です。8月に仕事でカンボジアに行くことになる予定がありますので、できれば現地で合気道交流できればと考え、彼らのウエブサイトにあるメールアドレスに2度ほどメールしました。お返事がないので本日改めてウエブサイトを開こうとしますと「期限切れ」となってみることが出来ません。彼らにウエブサイトを復活させてもらうようにお伝えいただくか、メンバーの方のお電話番号が分かれば、教えていただくことができますでしょうか。nishimurajunichi@hotmail.com
    宜しくお願い致します。西村


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