諸手取り呼吸法

諸手取り呼吸法、大抵は稽古のはじめに行う。片手対両手で、一体どう対処すればよいのか、これに悩む方も多いと思う。いままでにどれだけのやり方を見て、ためしたことであろうか。これについて、私の思うところを話したい。
まず、相手にぶつかっていくように行うのは、理に適ったものとは思えない。力のぶつかり合いになるからだ。下に崩そうとするのも自分の体が崩れる原因になる。
自分の中心がしっかりして、相手にぶつからず、相手を崩すことはできないだろうかと悩んだ。そこで、今度は、入身で入り、相手の力の向きとは違う方向から崩すようにしてみたが、相手の力でふんばられてしまうことがある。これは、つかまれている位置が、自分の中心の前でもあり、同時に相手の中心の前でもあるからだ。
それではということで、相手の力を自分の体の中に通すように、入身をして相手と体の向きを合わせ、自分の中心線上に相手の諸手がくるようにし(=相手の中心線上に相手の手がないようにする)その位置で振りかぶるようにしてみた。これがいままでのやり方の中では一番ぶつからずに行える形だと思っている。
①相手には力の出しずらい場所で②自分には力の出しやすい場所を選び③相手の力の出しにくい方向へ④自分の力を有効に作用させる。こういうことを考えながら組み立てていくことが合気道は楽しい。


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